ロケ地について15(「ロスト・イン・トランスレーション」の東京)
2004年のアカデミー賞で脚本賞を受賞した「ロスト・イン・トランスレーション(ソフィア・コッポラ監督)」は東京の今を外国人の視点から描いた映画である。
そして、そこに映し出された東京は主人公の心象風景を写しているためか、どこか空ろな空間であった。
また、その風景は外国人の目を通しているために、風変わりな都市として描かれている。しかし、だからといって、嫌みなほど誇張して描いている訳でもなく、
「東京を外国人が眺めると、こんな風に映るのだろう。」と素直に感じた。
それから、マザーテレサが来日されたときの、
「豊かそうに見えるこの日本で、心の飢えはないのでしょうか? 誰からも必要とされず、誰からも愛されていないという心の貧しさ。 物質的な貧しさに比べ、心の貧しさは深刻です。 心の貧しさこそ、一切れのパンの飢えよりも、 もっともっと貧しいことだと思います。 日本の皆さん、豊かさの中で、貧しさを忘れないでください」
という言葉を思い出した。
この映画の主人公の心象風景はおそらくはそんなふうであったに違いない。
さて一方、「ロスト・イン・トランスレーション」は、「東京はロケ地になりうる」ということを、世界の人々に印象づけた映画でもあった。新宿のネオン街、渋谷のスクランブル交差点、都庁前の選挙演説カーのシーンなど、東京の今が映し出されている。
ただし、東京でのロケ撮影、とりわけ渋谷のスクランブル交差点での撮影などは困難を極めたという。東京のロケ支援体制はまだこれからということだう。
ちなみに、日本の映画市場はアメリカに次いで世界で2番目に大きいので、最近のハリウッド映画も、何らかのかたちで日本を組み入れたいと考えているそうである。
「映画が街を変え、街が映画を変える」ということだろうか。
都庁の展望室から眺め。
東京の都市圏は3,300万人で、世界最大
多様な文化が混在しているところが東京の魅力だと思う。
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