この5~6年、離島を含めた地方と東京との地域格差の拡大にはただただ驚いていた。
「日本列島はどうなってしまうのだろう。この問題に対して、地方の人がいつまでも黙っているはずがない。」と2~3年前から考えていたが、ようやく今回の参議院選挙でそれが結果となって表れたようである。
この問題で、まず明らかにしなければならないのは、はたしてこの地域格差は「改革路線」による”一過性”の痛みなのか、それとも”地方切り捨て”なのかということである。
それを考えていくときに、何より困るのは、「改革路線」という言葉が辞書に載っていないあいまいな造語であること。
選挙後も、マスコミや経済団体などが、こぞって「改革路線を続けていってほしい」などというおかしな表現を続けている。
「改革路線」などという言葉はないので、それを分解してその意味を推定してみた。
1)「改革」とは
「改めかえること。改まり変わること。目的が国家の基礎に動揺を及ぼさず、方法も暴力的でない変革」(広辞苑 第5版による)
「基盤は維持しつつ、社会制度や機構・組織などをあらため変えること。 」(大辞林 第二版による)
また、2)「路線」とは
「進むべき道筋。方針。」(広辞苑 第5版による)
「始点から経過地を通り終点にいたる道路の位置を示す線。政党などの掲げる運動の方向。」(大辞林 第二版による)
そして、補足であるが
3)道筋とは
「通って行く道。通り道。物事の道理。条理。すじみち。」(広辞苑 第5版による)のことである。
とすると、「改革路線」という言葉は、
改革の目指す「方針」だけを指しているだけでなく、それに至る「道筋」を含めているとも考えられる。
今回の選挙結果は、少なくとも「改革の道筋」に修正を迫ったと捉えるのが妥当だろうし、
だとすると、”改革の方針”と”改革の道筋”を分けて説明をしないと、「改革路線を支持する」主張の意味するところがよくわからない。
日本の人口は全国的に減少し、財源も限られているのだから、
「”官から民へ”、”小さな政府を目指す”、”国から地方へ”、”地域でできることは地域へ”などという改革の方針」を選択するのは理解できるのだが、
それよって、「市場経済で解決できない地域の社会問題をどうしていくのか」、「限界集落などがどうなっていくのか」という説明と、それに至る「改革の道筋」がはっきりしないので不安になってしまう。
もし、離島を含めた地方の苦しみが「改革の道筋」のなかで、”地方切り捨て”でなく”一過性”のものであるのなら、
せめて「改革路線」などという意味不明の造語を使わずに、「改革の方針」、「改革による地方の将来像」、そして、「改革を進めていく道筋」等をしっかり分けて説明してほしい。
写真は、ある離島で撮影した蔦に覆わて朽ちた家屋。
中山間地域や離島ではよく見る風景だ。
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